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スターバックスに学ぶ、BtoBビジネスにも通ずる「ホスピタリティ」とは?
2026年7月8日今回はMICEとは違い、「ホスピタリティ」について私が素晴らしいと思ったお話をします。
とある夏の日に大阪に出張した際、アイスコーヒーが大好きな私はいつものように喫茶店を探しました。
その当時、私はスターバックスコーヒーを訪れたことがほとんどありませんでした。
ややこしい注文が苦手で、〜フラペチーノ、〜多め、抜きなど、してするのが面倒だったからです。喫茶店とは「気軽に寄れて、休憩する」場所であり、気取って過ごす場所ではないと思っていたからです。
多少のやり取りは覚悟しながら、私はカウンターに向かいました。そこで驚きの接客を受けたのです。
属性を見抜くチカラ
女性の店員さんでした。私は一言だけ
「アイスコーヒー的なやつをください」
と言いました。これは、”私はスターバックスを知りませんよ”という意味を込めてのものでした。
そこで彼女は即座に
「アイスコーヒー的なやつは2種類ありまして、深煎りと、あっさりです。どちらがお好みですか?」
私は絶句し、笑みを浮かべてしまいました。
私のたった一言「アイスコーヒー的なやつ」で、”この人は多くを求めておらず、豆や焙煎の複雑な説明は不要だ”と理解したのです。
そして、「深煎りorあっさり」という二択で、私の「では深煎りで」という言葉だけでの注文を完了させたのです。
小学生にもわかる言葉で
この日から、私はスターバックスの大ファンになりました。コーヒーのおいしさはもちろん、その接遇技術に感銘を受けたのです。
専門家が使う専門用語は、確かにそれっぽく、説得力を感じます。ただ、目的は専門用語を駆使することではなく、本当に欲しいものを共有すること。例えば私がDJの依頼を受けた時
「REV-7はプラッターが実際に回るのでよりターンテーブルに近く、見た目の臨場感もあります。FLX4は幅をとりませんがスタンドアロンできないので結局デバイスが必要になります。」
とお客様に説明した時、何が伝わるでしょうか?プラッター?ターンテーブル?スタンドアロン?
「で、結局どれがいいの?」
です。「1の機材はレコードのDJに見た目も近いです。いろんなことができますが、とにかく重いのでしっかりしたテーブルをご用意ください。2の機材は小さいので、特殊なプレイや演出を必要としないのであれば会場に負担もかけません。」
誰にでもわかる言葉でお客様にとって必要な情報を提供することが、「ホスピタリティ」だと思うのです。不必要な専門用語は現場の解像度を下げる
スターバックスの件に戻ると、私の欲しかったものは「濃いアイスコーヒー」であり、カスタムは求めていません。一つ一つ説明を受けて時間をかけるカスタムを求めていたら、メニューと睨めっこしながらあのスタッフさんと会話したでしょう。おそらくその会話でもあのスタッフさんは丁寧に接客してくれたはずです。
専門用語と、一般用語を持っているからこそ、”その人”にあった言葉選びができる。
お客様からお問い合わせを受けた時、問い合わせの内容で、お客様がどの状態で問い合わせしているのかを確認します。レベルの話ではなく、共通言語で話を進める必要があり、「お勉強」していただく必要はないのです。
「餅は餅屋」です。私が100時間かけて必死でお餅を研究しても、30年お餅を作ってきた業者さんには敵いません。ですからお餅屋さんには、私の好みとアレルギーを共有して、求めているものを作ってもらうのです。100時間ネットを叩いて出てきた餅米と水の産地を指定するよりも、私の好みに最も合った配合を、と言えば1分で済むのです。「私はどれだけ知ってます」はお客様にとって大した価値はありません。「私は求めているものを提供できます」に価値があるのです。
よくわからない専門用語を並べても、お客様は「本当に求めていることは実現できるだろうか?」という気持ちを抱えたまま話を聞くことになります。「私は喉が渇いていて、美味しいアイスコーヒーが飲みたい」と「外資系企業様のインセンティブ旅行をDJで盛り上げたい」は、同じです。豆の種類や焙煎の仕方を知りたいのではなく、機材のエフェクトの種類や天井スピーカーの特性を知りたいのではなく、「何が起きるか?」を知った上で、「なぜそうなるのか?」を必要に応じて説明すべきなのです。
ホスピタリティとは?
私はスターバックスについて知見があるわけでもないですし、これを書いている状況で調べているわけでもありません。なのでもしかすると、「それは違う」と言われるかもしれません。
スターバックスには接客マニュアルがないそうです。
自ら行動し、顧客との関係性を構築していく。中にいれば色々あるでしょう。しかし、大阪の店舗で接客にあったスタッフさん、彼女の選んだ私への対応で、10年以上経った今でも私はスターバックスの大ファンでいるのは紛れもない事実です。
彼女は私のことなど覚えていないでしょう。しかし、彼女が生み出した「顧客満足」は私以外にも多くの人に喜ばれているはずです。
一時が万事は私が日頃意識している言葉ですが、お客様に分かりやすい言葉で、伝わる方法で、一緒にイベントを作り上げていく。私以外にも、そういう人材を育成したいと思っています。
私が10年以上前、大阪のスターバックスコーヒーで学んだビジネスの大きな指針です。
取り止めのないお話にお付き合いありがとうございます。
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